多々良沼にて
2017-03-05


『あれっ?.....』
『あのハトさん、今、頭を掻いたぞ!!?......』

禺画像]

『そうか、あのハトさん、頭を掻いていたのか!!?.....』
『おっさん、見て見て!!.....』
『ハトさんが頭を掻いてるよ!!......』
  何?.... ”頭を掻いてる”って?......
  あんれまあ、ほんとだ!!.....
  しかし、随分と器用に脚を使うもんじゃのう.....
『でも、あのハトさんのしぐさって、何となくどこか変だよなあ.....』
『あの頭の掻き方は、おらっちの頭の掻き方とちょいとやり方が違っている  よ....』
  ”やり方が違う”って、どうに違うのじゃ?......

禺画像]

『あんなあ、おらっちの頭の掻き方は”間接法”と言ってな、片脚を体と翼の間 から頭にもっていくやり方でな、これは結構疲れるんじゃよ.....』
『それに対して、今 ハトさんがやっているのは”直接法”と言ってな、これは片   脚をあげて直接頭にもっていく方法なんじゃよ......』
『ほれ、おっちゃん、見てみろや......』
『ハトさん、片脚を翼の間から出してないだろうが.......』
  あれ、ほんとじゃ!!......
『このように一口に頭を掻くと言っても、我々鳥族は種類によって、”直接   法”を使うか、”間接法”を使うか決まっているんだよ........』
  なるほどのう......
  こんなこと、お前さんに言われるまでは考えてみたこともなかったよ.....
  ”たかが頭掻き、されど頭掻き”か......
  鳥さんの世界も、なかなか奥が深いのう........


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